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新たな全館空調システム「OASYS」を立ち上げる
沖胡 美紀
パナソニック エコシステムズ ノースアメリカ(PESNA)
おきえびす・みき 2015年入社。パナソニック エコシステムズ株式会社で、国内ハウスメーカー向け営業に従事する。2022年からアジアを中心とする広域な海外地域の商品企画・新規事業担当を経て、2023年3月に米国に赴任。CES 2025で発表した全館空調システム「OASYS」の立ち上げを推進する。
米国展開のカギは
市場や住宅構造、商習慣への「適応」
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米国では、建物全体を一つのシステムで冷暖房する全館空調が一般的ですが、脱炭素社会の実現に向けては、より高効率なヒートポンプやインバーター式空調へのシフトが求められます。そこで開発したのが、ルームエアコンや熱交換気ユニット、DCモーター換気扇を用いた搬送ファンを最適に組み合わせ*1、米国で初めて展開する全館空調システム「OASYS」です。
*1:2025年1月8日現在、パナソニック(株)空質空調社調べ
北米の換気扇市場で高いシェアを持つ私たちパナソニックは、既に発売している高性能なHVAC*2商品群を用い、快適・健康・省エネを同時に実現する新たな全館空調事業に取り組もうと、2020年にOASYSのプロジェクトをスタートしました。
*2:暖房・換気・空調(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)を総称する「空調システム」
OASYSは単なる空調システムではありません。最大の特徴は、家全体の設計と組み合わさることで、価値を発揮する点です。従って、家の建築に携わるビルダーなどB2Bの関係者を対象に、OASYSのコンセプトを展示して体感の場を提供する「コンセプトホーム」は、事業推進で大きな役割を果たします。次期商品・サービスの検討に向けた実証実験の場でもあるこの企画に、米国赴任後から深く携わってきました。
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テキサス州ヒューストンに建設した「OASYSコンセプトホーム」。オープンイベント開催前から「実際に体感してもらっての反響が楽しみ」と心待ちにする。
一方で、OASYSは日本のベンチャー企業が国内向けに販売するシステムをベースとしており、米国に展開するには市場や住宅構造、商習慣への「適応」が不可欠です。そのため、各機器の仕様策定や設計のルールづくり、ビジネススキームの構築も、重要なミッションでした。
「新しい挑戦に正解はない」に励まされ
責任範囲・協力体制を徹底議論
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協力会社にOASYSシステムの特徴を丁寧に説明
最も困難だったのは、日米の商習慣の違いを乗り越えることでした。OASYSは優れた全館空調システムではあるものの、住宅の性能を一緒に良くするためには、空調・エネルギー設計から空調室の場所決めに至るまで、家づくりとの緊密な連携が不可欠です。日本では工務店が取りまとめますが、米国では空調システムやエネルギー設計、デザインなどの業務は縦割りで分担されます。そのため、協働が必要な協力会社が多岐にわたるだけでなく、「OASYSや住宅全体の性能を担保する上で、誰が責任を持つのか不明確」という業務も多かったのです。
そこで私は、OASYSの導入や施工に必要な対応が漏れなく行えるよう、協力会社にシステムを丁寧に説明。責任範囲や協力体制の議論を重ねることで、ビジネススキームを築いていきました。困難に直面しても、同僚や現地メンバーが「新しい挑戦に正解はない」と気軽に相談に乗ってくれ、緊密なコミュニケーションと議論を重ねられたおかげで、なんとかプロジェクトを進めることができました。
OASYSをより幅広い地域へ
エネルギーソリューションとも連携を
家は人生の半分以上の時間を過ごす空間。OASYSを通じて、そこに住む人が省エネも快適性も諦めることなく、人生を豊かにするためのお手伝いができることに、やりがいを感じています。CESでは大きな反響がありましたが、OASYSの真の魅力は、体感して初めて理解されるもの。多くのお客様にコンセプトホームにお越しいただくことを、楽しみにしています。
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米国は地域ごとに気候や住宅の仕様、クリアしなければならない法律、業界構造が異なります。そこで今後、各地域に適したシステムを提供できるよう、検証や各地メンバーとの検討を進めていきます。また、空調だけでなく、給湯や創エネ・蓄エネを組み合わせたシステムを提案できるのは、パナソニックグループならではの強み。今後もPESNA全体で協力し合い、OASYSを広げていきたいと思います。
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