整理収納アドバイザーの大村信夫さん(提供写真)
新型コロナウイルス感染の「第3波」が到来し、再びリモートワークにシフトしたサラリーマンも多いだろう。私物に囲まれた自室がオフィスとなると仕事がはかどらない――。そんな悩みを解決するのが、整理収納アドバイザー(1級)で「片付けパパ(R)」として講演やアドバイスを行う大村信夫さんだ。 ■会社のデスク周りはモノの住所を決める まずは、リモートができない人のためのオフィスの片付け術。 書類やファイル、名刺など限られたスペースしかない会社のデスク収納のコツは、「しまいこむ」のではなく「スタンバイ」を意識することだ。 「会社のデスク周りを整頓するポイントは、モノの“住所”を決めることです。〈図〉ではデスクの左上に電話機とメモ帳が、右上には縦型ファイルボックスとペン立てがありますよね。例えば、右利きの人は電話機を左手で取れば右手でメモができるし、書類が右に配置されていれば取り出しやすい。左利きなら逆さに配置してください。また、電話機とメモ帳を隣同士にしたのにも意味があります。電話機を取ってメモするという、一連の作業で必要なモノを“グルーピング”すれば便利です。あくまで一例ですが、使いやすいレイアウトを定位置にすれば作業効率が上がるし、机が散らかることもありません」 ■リモートワークのデスク周りの私物はすべて撤去 基本的には会社のデスクとできる限り同じ配置にすべきだ。 「会社であっても、自宅であっても、一番効率的な配置は同じ。異なるメーカーの車に乗っても運転ができるのは、配置が一緒だからですよね。とはいえ、会社と異なるのは、プライベートのモノが手の届くところに多くあること。誘惑が多いため、自宅のデスクにおいては、プライベートなモノに関してはすべて別の場所に移動する。または布などをかけて目隠しをしてみてください。また、会社では起こり得なかったことですが、自宅ではインターネット環境が遅いことによる弊害があります。必要な資料になかなかアクセスできなかったり、ビデオ会議中に画像が止まったり、音声が聞き取りづらいなどがあります。この機会にインターネット回線の見直しや有線LANを使うことを検討しましょう」 ■書類の整理は縦型ファイルボックスを1つ置く 「個人で所有する書類はファイルボックス1つまでと決めるのがコツです。また、1案件につき、中身が確認しやすい透明のファイル1つにまとめる。この量を超えたら書類の見直しをして、データ化するなど共有を考えると整理できます。縦型なのは平積みよりも探しやすいからです」
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