主婦目線からの和モダン住宅・現代の台所という場所

出典: https://www.s-housing.jp/archives/224429

新建ハウジングが運営する生活者向け家づくりメディア「jimosumu(ジモスム)」から、よく読まれている記事をご紹介します。自社でも使えると思った記事・共感いただいた記事は、SNSなどでリンクを張るなどして、ぜひご活用ください。


 

日々の暮らしの中心ともいえる食をつかさどる「台所」とは、どういう場所で、その空間づくりはどのような考えのもとに設計されるのでしょうか。また、住まい手にとってどのような場所であるべきなのでしょうか。いまや食事をつくるだけではなく、家族や仲間が集まる多目的なスペースとして変化を遂げてきた台所という場所づくりについて、「まちに暮らしの音や光があふれ出すような住宅」を心がけた設計をする川島千晶さん(設計室ちあき)にお話をうかがいました。

 
---------------
 

 

動作と使いやすさを最優先

家の中でも家族で共有できる創造的な場所だと思います。料理を担う人も限定されなくなりました。楽しみとして立つこともありますし、つくる料理も様々ではないでしょうか。そんな台所づくりは、使う人の動きと流れを想像することから始まります。

ポイントは
・広すぎず、無駄がないこと。
・必要なものが必要な高さ、場所にあること。
・2人以上が立ったときに互いの動作の邪魔をしないこと。

部分の便利さを考えすぎると、かえって「便利は不便」になってしまいます。便利であることと使いやすいことは必ずしも一緒ではないんですね。火と水の場、収納する場、作業する場から食べる場へ、人と物がリズムよく行き来できると使いやすいと思います。

 

使う人の知恵で育てる

家づくりすべてに通じることですが、「誰にでも便利そう」ではなく、その家族に似合う簡素な空間をつくりたいと思っています。過不足ない、過保護でない始まりを用意したいですね。必ずしも質素ではないですし、ある意味ぜいたくなことかもしれません。使う人に合わせながら、生活の変化にも寄り添えるように、という思いもあります。その家で暮らす長い時の間に、家族も世の中も変わってゆくことがありますから。

設備機器の最新の情報はあまり追いかけません。建主さんの方がよくご存じなので教えていただけます。私の役割は、なぜそれを必要とされているかをうかがって、そのためによりよい方法を考えることだと思っています。お金をかけずに知恵で解決できることはたくさんありますし、そのうえでつくる側も使う側も上手に設備や道具の力を借りたいものです。どんどん使って、使う人の知恵や工夫でその家族らしい台所に育てていってほしいですね。

 

暮らしと向き合う

長い時間を過ごす居場所でもあります。窓から見える景色、食卓を囲む家族ん様子、台所からの風景も欠かせない要素のひとつです。動きのつながり、光、空気の流れ、ひとつひとつが居心地の良さを生み出して、日々の糧につながってゆきます。家族の暮らしをつくり出す場所ですね。

動いて汚して毎日長い時を過ごす場所です。特別な気取った発想ではなく、日々の暮らしと丁寧に向き合う、家族を思う場所として大切に考えていきたいです。

 

Iさんの家(東京都杉並区)

Iさんのリクエスト
・パントリー(食品庫)を大きくとってほしい。
・ザルなどの乾きにくいものや毎日使う道具は収納しなくていいように。
・2階リビングでもできるだけ荷物を運ぶ距離を短くしたい。
・食洗機とオーブンを設置したい。

住宅街に建てるため「小さくても暮らしやすい家を」とフリーハンド:小井田設計室に設計を依頼されたIさん。周囲を住宅で囲まれているため、主な居住スペースは2階に設けました。台所は毎日の動線をなぞらえてシンプルで使いやすく。必要なものを必要なところに、Iさんの生活動線に合わせて、暮らしながらつくられてきた台所といえます。

毎日使うものはすぐに手の届く場所に置くIさんの台所。楽なだけなく、乾きにくい鍋やザルは見せる収納にすることがでます。

階段を上がるとすぐ左が台所。買い置きしたものをそのままパントリーに収納できる動線です。シンク脇の壁の高さを1230mmと高くとってあるため、リビング側からは手元が見えず、すっきりとした印象に。

 

再来荘“またくるぞう(長野県軽井沢町)

Kさんのリクエスト
・一番いい場所に台所を配置してほしい。
・できるだけ自然を感じられる空間にしてほしい。
・食材を運ぶ距離を玄関から短くしてほしい。
・作業カウンターを広くとってほしい。

外の自然を存分に感じられ、かつ目線の高さに自然以外が入り込まないという環境にある軽井沢の山荘。日頃の喧騒から離れ、のんびりした時間を過ごす場所であり、大勢で楽しく集うことを考え、台所を中心とした人の動線を考えられた山荘になりました。そこに立つことが楽しくなる、作業が苦にならない視線のコントロールと、細部にわたり使いやすさ工夫が盛り込まれています。

「いちばん眺めのいい場所」に台所を配置したため、ここからの眺めは外の景色と食卓を囲む家族が見渡せる特等席。

LDKが一体となり、いつも家族の気配を近くで感じられる空間。屋根に設けられた天窓から台所に光が差し込み、作業する手元も照らしてくれます。

 

設計/フリーハンド:小田井設計室 川島千晶さん
1974年東京都生まれ。フリーハンド:小田井設計室元所員。高校より小田井康和氏に師事。東京大学工学部建築学科、同大学院修士課程修了後、フリーハンド:小田井設計室を経て、2009年に設計室ちあきを設立。

 

※「主婦目線からの和モダン住宅・現代の台所という場所」は、和モダンvol.5に掲載しています

 

▼jimosumuシェア用記事はこちらから▼
主婦目線からの和モダン住宅・現代の台所という場所
 


 

jimosumuでは「note」という、いま人気のコンテンツプラットフォームを使っています。noteを使っている方はぜひフォローをお願いします。noteを使っていなくても、SNSの「いいね!」にあたる「スキ」を押すことができます。こちらもぜひお願いします。

 
「jimosumu」とは?
プロ向けの住宅専門紙がnoteで生活者向けの情報発信を始める理由-「住宅貧乏」を解消するために

jimosumu公式サイトはこちらから

 

PR

関連記事

  1. ノーリツ、普及価格帯コンロ「Fami」の清掃性向上リニューアル

  2. カナダ輸入住宅のセルコホーム 1日で上棟完了のFBS工法加盟店を募集

  3. 豪雨被災の相良村 県内で初めて災害公営住宅の建設始まる 【熊本】(TKUテレビ熊本) – Yahoo!ニュース – Yahoo!ニュース

  4. LIXILグループ、副業を試験導入=「スーパーフレックス」も

  5. 道産木材住宅の魅力、ポータルサイトで紹介 足寄・木村建設 – 47NEWS

  6. 【オープン】加古川町木村にオリナスホームという住宅メーカーのモデルハウスができています! – かこがわノート

Google検索

掲載製品について

当サイトに掲載の商品情報は廃番製品も含まれています。過去に販売されていた情報も貴重との判断から掲載しておりますので、予めご了承下さい。
  1. 上貼りリフォーム床材の市場を牽引してきた「ウスイータ」がさらな…

    2026.01.28

  2. 空間に合わせて柔軟に設置できるHEMS対応住宅分電盤「FLEXIID smart…

    2026.01.20

  3. 病院・クリニックなど医療施設のプライバシーに配慮した「簡易遮音…

    2026.01.19

  4. テレビドアホン玄関子機に搭載可能なAI人検知・顔認証を活用した新…

    2026.01.14

  5. パナソニック耐震住宅工法テクノストラクチャー、建築部材輸送のモ…

    2026.01.09

  6. インテリア建材を4年ぶりに大幅リニューアル NEWベリティス発売

    2025.12.18

  7. パナソニック耐震住宅工法「テクノストラクチャー」で構造躯体のBIM…

    2025.12.09

  8. Panasonic リフォームClubが「2025年 オリコン顧客満足度(R)調査 戸…

    2025.12.01

  9. 地場の工務店・建設会社による「性能向上リノベーション」支援策「…

    2025.11.28

  10. 【東京都戸建て住宅100世帯対象】電力需給の最適化に向けたEV充電の…

    2025.11.20

  1. 登録されている記事はございません。

スポンサー広告