住宅生産団体連合会(住団連、東京都千代田区)は2月5日、「2020年度第4回住宅景況感調査集計結果」を公表した。会員企業のうち15社から回答を得た。
第3四半期(2020年10~12月)の景況感指数は、総受注戸数が△30ポイント、総受注金額が△20ポイントと、いずれも2019年第1四半期から7期連続でマイナスとなった。消費税増税後の住宅需要の落ち込みから回復できないうちに新型コロナウイルスの感染が拡大し、住宅市場の縮小から抜け出せていないことが浮き彫りになった。特に、戸建て注文住宅と低層賃貸住宅の受注低迷が景況感のマイナス要因となった。来期も総受注戸数△72ポイント、総受注金額△61ポイントと、引き続き厳しい状況が続く見通しとなった。
戸建て注文住宅は、受注戸数が△18ポイント、受注金額が△21ポイントと、6期振りにプラスとなった前期から再びマイナスとなった。前期は住宅ローン減税の適用期限の影響から駆け込み需要が起こったが、第3四半期は新型コロナの感染拡大により戸建て注文住宅の需要が縮小していることが顕著に表れた。今後の見通しでもマイナスが続く。
戸建て分譲住宅は受注戸数・受注金額ともにプラス28ポイントと、2期連続のプラスとなった。昨年11月末までに分譲契約を締結することが住宅ローン減税の適用要件とされていたため、駆け込みが発生したものと考えられるが、来期はマイナスに転落するとの見通しとなった。
低層賃貸住宅は、受注戸数が△59ポイント、受注金額が△45ポイントと、いずれも2019年第1四半期から7期連続でマイナスとなった。
リフォーム(受注金額)はプラス23ポイントと、前期に続き2期連続のプラスとなった。コメントも「大型リフォームの増加」、「完全予約の設計相談会、オンラインセミナーの実施等による集客と成果」、「オーナーからの受注増加」など、戸建て注文住宅に比べ新型コロナの影響から脱却しつつある状況がうかがえる回答が多かった。一方で、行動抑制やマインド低下により、前年同期よりも落ち込んだとのコメントもあった。今後の見通しは、△33ポイントとなった。
回答者は以下15社。
旭化成ホームズ、一条工務店、大野建設、サンヨーホームズ、スウェーデンハウス、住友林業、積水化学工業、積水ハウス、大東建託、大和ハウス工業、トヨタホーム、日本ハウスホールディングス、パナソニック ホームズ、ミサワホーム、三井ホーム