ステンレスの知識
ステンレスとは
ステンレス鋼とは、鉄(Fa)にクロム(Cr)を10.5%以上含有させた合金です。炭素(C)が1.2%以下のものの総称がステンレスと呼ばれています。その特徴は極めて錆びにくい素材です。クロム(Cr)の他にニッケル(Ni)やモリブデン(Mo)などを添加して錆び難さを向上させたり、改善が行われています。ステンレス製のキッチンワークトップは主にSUS304(18Cr-8Ni)やSUS403(18Cr)の鋼材が使用されています。
ステンレスの仕上
| 名称 | 表面仕上げの状態 | 表面仕上げの方法 |
| BA | マットな光沢のある表面仕上げです。 | 冷間圧延後、光輝焼純(無酸化焼純)を行ったものです。 |
| HL:ヘアライン | 長く連続した方向性のある研磨目を持つ仕上げです。 | 一般的にP150~P240番の砥粒研磨ベルトで長い研磨目を付けたものです。 |
| バイブレーション | 無方向研磨仕上げで、マットな印象で高級感があります。 | 多軸水平研磨により、無方向に研磨目を付けたものです。 |
| 銀河エンボス(SH) | 凸凹の浮出し模様の付いた仕上げ。傷が目立ち難いのが特徴。 | エッジングまたは機械的に模様を彫り込んだエンボス用ロールで圧延したものです。 |
| 市松エンボス(SH) | 凸凹の浮出し模様の付いた仕上げ。傷が目立ち難いのが特徴。 | エッジングまたは機械的に模様を彫り込んだエンボス用ロールで圧延したものです。 |
ステンレスは錆びない?
ステンレスが錆びるのはなぜ?
ステンレスは、表面に酸化被膜(保護膜)をまとった錆びにくい金属です。普通はキズがついてもすぐにその表面に保護膜が形成されるためいつまでも錆びにくいのですが、表面に酸性やアルカリ性の強いものが長時間接触していると、その部分だけ保護膜形成されにくくなり錆びることがあります。ヘアーピンや包丁など、ステンレス以外の異種金属と長時間接触していると、もらい錆が発生することがあります。
ステンレスに付いた白い汚れやシミは?
ステンレスに付着した白い汚れやシミは、一般的に「水アカ」や「金属石鹸」と呼ばれるものです。「水アカ」は、水道水に含まれるケイ酸が、湿潤と乾燥を繰り返すうちにシンクなどに次第に蓄積してできたものです。また、「金属石鹸」は水に含まれるマグネシウム、カルシウム鉄等のミネラル成分が石鹸分(脂肪酸)と反応して表面に固着したものです。
ステンレスのお手入れ
もらい錆が発生したら?
軽度の場合は市販のステンレスクリーナーやクリームクレンザーで除去できます。
もらい錆の発生を防ぐには?
・しょう油などの塩分があるものが付着したら、放置せずにきれいに拭き取る。
・シンクに直接水を張って塩素系漂白剤を使用しない。万が一、漂白剤を使用したらすぐに洗い流す。
・塩素系ヌメリ取り剤は使用しない。
・金属タワシや缶詰などの金属類を長時間放置しない。
汚れや水アカが付いてしまったら?
スポンジにクリームクレンザーをつけて、ステンレスの研磨目にそって軽くこすります。そのあと水で洗剤をよく洗い流します。濡れたままにしておくと、表面のくもりの原因になることがあるので、最後に乾いた布などで水分を拭き取っておくと効果的です。メラミンフォームでこするとステンレスをいためることなくきれいにできます。
汚れや水アカを防ぐには?
シンクの使用後は良く洗い、乾いた布などで水分を十分に拭き取って下さい。
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